「共創力」と「確かな学力」
学校だより6月号より
近年よく耳にする「確かな学力」。どのようなものかご存じでしょうか。学習指導要領(文部科学省の定める、教育課程の基準となるもの)では、「生きる力」の要素の一つとして「確かな学力」を位置付けています。その「確かな学力」は「知識・技能に加え、学ぶ意欲や自分で課題を見付け、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力など」と定義されています。変化の激しいこれからの社会を生きる子どもには、これだけのことが求められているのです。
五泉小学校では、子どもが1人残らずこの「確かな学力」を身に付けられるよう、「共創力を高める児童の育成」を重点目標に掲げ、校内研究を進めています。「共創力」は「自他の違いを受け止めつつ、対話を通じて、共に課題を解決し、新たな考えを創り出す力」のことです。「共創力」を高め、学んだ先に「確かな学力」が身に付くと考えています。
先日、校内研究の第一歩として、6年1組で算数の授業を行い、五泉小学校の全職員が集まって、子どもの学ぶ様子を参観しました。子どもは、教科書やワークブックに載っている問題より難しい問題に挑戦しました。ある班は、式の表す意味を考える中で、式の中にある「2」の意味がどうしても分かりませんでした。その班は、どうして「2」なのか、どこからきた「2」なのかを何分間もずっと話し合っていました。そうやって子どもの考えがすり合わさっていく中で、「2」の意味が分かったタイミングがありました。考え付いた子どもに対し、思わず同じ班の子どもが「天才!」と反応しました。これこそが、「共創力」が高まった姿だと実感しました。心からの「なんで?」を突き詰め、話し合い、解決していく。これが子どもの本当の学びです。五泉小学校の全ての子たちたちから、こうした姿が見られるように、我々職員は、日々の授業を磨き上げていきます。
さらに、今年度は家庭学習の取組に力を入れていきます。全校で家庭学習カード(低学年は音読カード)を取り入れ、家庭学習の計画・振り返りをすることで、自分の学び方を実感・調整できる子どもを育てていきます。学校で考え、学んだことをしっかりと定着させるためにも、家庭学習はとても大切です。保護者の皆様からも、可能な範囲でお子さんの家庭学習をご覧いただき、サポートしていただけるとありがたいです。「共創力」を高めた授業と、家庭学習の両輪で子どもの「確かな学力」を育てていきます。今後ともご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。